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テレビが向かおうとしている時代

今日の「どうでしょう」公式サイト、藤村氏の日記。

祭り直後の10月19日から放送がスタートして、早いもので全8週(2ヶ月間)の折り返しを過ぎたわけでございます。残るはあと3回。最終夜は師走に入った12月7日ということですから、「おやおや、2005年も終わりじゃないですか」という時節でございます。

ロケに出たのが「はいはい!いよいよ今年の夏がやってきましたよぉ」という、7月初旬のことでしたから、たっぷり半年をかけて放送を終えるわけでございます。

テレビには「撮って出し」という言葉がありまして、文字通り「撮ったらすぐ放送に出す」というテレビの即時性を表した言葉でございます。本来はニュースやスポーツに用いられる用語でありますが、いつのまにやらバラエティーや、そしてドラマをも含めた多くのテレビ番組が「撮って出し」の制作環境に追いやられておるようでございます。

テレビ局はデジタル化という多額な設備投資が必要な時期に突入して、「制作費の削減」と、デジタル化によって「更なるソフトの量的な充実」という相反する作業を求められて、時間と労力を省力化した「撮って出し」の手法に頼らざるをえないのであります。

そんな中で、夏に撮ったものを冬に出す、即時性どころか季節感にもまるで無頓着な「どうでしょうさん」は、時代に逆行しているなぁと。でも、なぜか「時代に逆行してる」ことを、「決して悪いこととは思わない」。ということは、「テレビが向かおうとしている時代が良いものじゃないから」、そんな理屈が、自分の中で成り立ってしまうわけでございます。

昨日、数ヶ月をかけた新作の編集がすべて終わりました。

完成したエンディングをひとりで見ながら、「うん、おもしろかった。今回もよかった」と、そう素直に思えましたから、少なくとも私にとってのテレビは、相変わらず「おもしろいもの」であり続けております。


長い引用になってしまったけど、
「テレビが向かおうとしている時代が良いものじゃない」
この言葉に極めて重いものを感じた。
結局それだけです(笑)

いつの頃からか、
テレビの世界から大事な何かが失われてしまった。
かつてのテレビには間違いなくあった、大事な何かが。
しかし、「失われた大事な何か」とはいったい何なのかがわからない。
そんなもどかしい時代が何年も続いた。

でも今は、その「失われた大事な何か」が何なのか、
おぼろげながらもわかり始めている。
「どうでしょう」や「saku2」の出現も、そのことに対して貢献している。

「テレビが向かおうとしている時代」が、いったい何なのか。
しっかりと見守っていきたい。
by _kuma_taro | 2005-11-17 16:33 | どうでしょう&saku2
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